患者さんの権利・臨床倫理・職業倫理
診察を受けられる皆さんの権利
当院は診察を受けられるすべての方が、次にあげる権利を有することを確認し、尊重いたします。
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良質な医療を受ける権利
適切な医療を受ける権利を有します。
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選択の自由の権利
医師、医療機関を自由に選択し、またセカンドオピニオンを求める権利を有します。
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自己決定の権利
自分自身にかかわる情報・説明を得た上で、医療行為を選択、あるいは拒否する自己決定の権利を有します。
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情報を得る権利
すべての医療上の記録は、そこに記されている自己の情報を得る権利と、十分な説明を受ける権利を有します。
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機密保持を得る権利
患者さんの個人情報は、機密を守られなければならない権利を有します。
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尊厳を得る権利
尊厳とプライバシーを護る権利は、常に尊重されます。
医療におけるこどもの権利
私たちは医療を提供するにあたり、すべてのこどもたちが自分を大切にして楽しくすごせるようにお手伝いをしたいと思います。
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- 人として大切にされ、自分らしく生きる権利
- 病気や障害、年齢に関係なく、人として大切にされてあなたらしく生きる権利があります。
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- こどもにとって一番よいことを考えてもらう権利
- あなたにとってもっともよいことかを第一に考えてもらえる権利があります。
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- 安心・安全な環境で生活する権利
- いつでも健やかでいられるようにすごせる権利があります。
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- 病院などで親や大切な人といっしょにいる権利
- 医療を受けるときにお父さんやお母さん、それに代わる人とできる限りいっしょにいる権利があります。
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- 必要なことを教えてもらい、自分の気持ちや希望を話せる権利
- あなたにわかりやすい方法で説明を受けることができ、あなた自身の方法で自分の意思や意見を伝える権利があります。
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- 思ったことと違うときに理由を説明してもらう権利
- なぜそうなったのか、わかりやすく説明を受けたり、自分の意見を伝えたりできる権利があります。
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- 差別なく、こころやからだを傷つけられない権利
- 差別されることはなく、あなたのこころやからだを傷つけるあらゆる行為から守られる権利があります。
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- 自分のことを勝手にだれかに言われない権利
- あなたらしく生活をするために、あなたのからだや病気、障害に関することが他のひとに伝わらないように守られる権利があります。
また、だれかにあなたのからだや病気、障害に関することを伝える必要があるときには、その理由とともに伝えてよいかをあなたに確認をします。
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- 病気のときも遊んだり勉強をしたりする権利
- どんなときも、年齢や症状などにあった遊びや学びの権利を持っていて、あなたらしく生活をすることができます。
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- 専門的なスタッフから治療やケアを受ける権利
- あなたは技術を身につけたスタッフから医療やケアを受ける権利があります。
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- おとなになるまで医療やケアを受ける権利
- あなたは継続的な医療やケアを受けることができて、さまざまな立場のおとなに支えてもらえる権利があります。
診療を受けられる皆さんへのお願い
私たちが皆さんに、安全で質の高い医療を提供させていただくためには、私たちと皆さんが互いに尊重し合い、協力し合うことが大切です。
そのため、私たちが患者さんの権利を尊重することはもちろんですが、皆さんにも守っていただきたいことがあります。
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情報提供
患者さんに関する現在・過去の病状、健康状態等の診療に必要とされる情報を、正確かつ完全にお知らせください。
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診療内容の理解と合意
すべての医療行為は理解・合意の上でお受け下さい。
合意した治療方針には従ってください。理解・同意出来ない場合は、担当者にお知らせください。
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他者への配慮
他の患者さん、来院者、当院スタッフの権利を尊重してください。
院内では静粛にし、器物は大切に取り扱ってください。
院内での携帯電話は、使用区域を制限させていただいております。ご注意ください。
各階にある「ラウンジスぺース」が携帯電話利用可能エリアとなりますので、院内案内図をご確認ください。
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禁酒・禁煙
院内及び敷地内での禁酒・ 禁煙をお守り下さい。
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諸規則遵守
院内の決めごとを遵守してください。
医療費の支払い請求を受けた時は、速やかにお支払ください。
皆さんには医療費の内訳、支払方法などに関する情報を、担当者に聞く権利と責任があります。
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医療への積極的な参加
皆さんからのご意見、ご自身への医療への積極的な参加がより良い医療の提供に繋がります。
診療に関しての問題・苦情、その他お気づきの点については担当者にお伝えください。
また、院内にご意見箱(院長直行便)を設置しております。設置場所は院内案内図をご参照ください。
これらの苦情の申し立ては、皆さんの診療への影響は一切ありません。
ペイシェントハラスメントについて
ペイシェントハラスメントに対する姿勢
海老名メディカルプラザ(以下「当院」)は、「仁愛の心で地域の皆様とともに」を理念とし、患者・家族に対して真摯に対応し、地域の信頼や期待に応えて、より良い医療サービスの提供を心掛けています。
しかしながら、ごく一部の診療を受ける患者・家族、その関係者(以下「患者等」)から、常識の範囲を超えた要求や当院の職員、他の患者等の人格を否定する言動・暴力・セクハラ等、その尊厳を傷つけるもの(これらの行為をペイシェントハラスメント「以下ペイハラ」)もあり、これらの行為は職場環境や診療環境の悪化を招いており、重大な問題となっています。
当院は、患者等からのご意見・要望に対しては、これからも真摯に対応してまいりますが、ペイハラに該当する行為を放置せず、毅然とした態度で対応することで、患者等により質の高い医療サービスを提供することが可能であるとの思いから「海老名総合病院ペイシェントハラスメントに対する方針」を以下のとおり策定しました。
ペイシェントハラスメントに対する方針
当院では次のような迷惑行為があった場合、診療のお断り、退院や退去、警察介入を依頼する場合があります。
- 大声や奇声、暴言または脅迫的な言動により、他の患者等や職員に迷惑を及ぼすこと
(尊厳や人格を傷つけるような行為)
- 他の患者等および職員に対する暴力行為、もしくはその恐れが強い行為
- 解決しがたい要求を繰り返し行い、職員の業務を妨害すること
- 職員や他の患者等にみだりに接触すること、卑猥な言動などの公然わいせつ行為及びストーカー行為をすること
- 正当な理由もなく院内に立ち入り、長時間とどまること
- 職員の指示に従わない行為(飲酒・喫煙・無断離院等)
- 病院側の了承を得ず撮影や録音をすること
- 謝罪や謝罪文を強要すること
- 院内の機器類の無断使用、持ち出し、または器物破損行為
- SNSなどの媒体を通じて、暴言や虚偽の内容、当院関係者に対する誹謗中傷を拡散させる行為
- その他、他の患者等や病院の迷惑と判断される行為、および医療に支障をきたす迷惑行為
ペイシェントハラスメントとは
厚生労働省発行のカスタマーハラスメント対策企業マニュアルによると、カスハラ(ペイハラ)とは、顧客等(患者等)からのクレーム・言動のうち、①当該クレーム・言動の要求の内容の妥当性に照らして、②当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、当該手段・態様により、労働者(職員)の就業環境が害されるものとされています。
①患者等の要求の内容が妥当性を欠く場合とは
- 病院の提供する医療サービスに過誤・過失が認められない場合
- 要求の内容が、病院が提供する医療サービスの内容とは関係がない場合
②要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当な言動言動とは
(要求内容の妥当性にかかわらず不相当とされる可能性が高いもの)
- 身体的な攻撃(暴行、傷害)
- 精神的な攻撃(脅迫、中傷、名誉棄損、侮辱、暴言)
- 威圧的な言動
- 土下座の要求
- 継続的な(繰り返される)、執拗な(しつこい)言動
- 拘束的な行動(不退去、居座り、監禁、長時間の電話や対応)
- 差別的な言動
- 性的な言動
- 職員個人への攻撃、要求
(要求内容の妥当性に照らして不相当とされる場合があるもの)
- 交通費の請求や診療費の不払い要求
- 金銭補償の要求
- 謝罪の要求(土下座を除く)
臨床倫理
- 生命を尊び、心をこめて診療にあたる。
- 納得のいく治療法を選択できるよう、十分な情報提供とわかりやすい説明をおこなう。
- 死生観、宗教などの生活信条に配慮し、選択された治療方法を尊重する。
- あらゆる苦痛を取り除くことに努める。
- 安全な医療を心がける。
職業倫理
- 教養を深め、自らを律し、人格を高めようと心がける。
- 技術と知識の研さんをおこたらない。
- 品位のある行動を心がける。
- 互いに尊重し、協力し合う。
- 守秘義務を果たす。