糖尿病は今や国民病と呼ばれるほどに増え続けており、血糖コントロールが悪い状態が持続することは神経障害、網膜症、腎症の3大合併症が出現する危険につながるばかりでなく、心筋梗塞、脳梗塞、認知症のリスクが高くなることが知られています。
しかし、わが国の糖尿病の95%を占める2型糖尿病は、かなり長い年月、病状がないため無治療で放置され、そのために合併症に苦しむ方が少なくありません。当センターは、神奈川県央地区の内分泌・糖尿病地域医療の中心的存在としての役割を担っており、地域医療機関よりの紹介も多くなっております。糖尿病があっても合併症に悩まされることのないような医療を一丸となって行うことをモットーに、糖尿病の他、内分泌疾患、脂質異常症、肥満症などの診療も行っております。
当センターは、外来部門が海老名メディカルプラザ3階にあり、入院部門は海老名総合病院4階東に存在します。当センター病棟では、血糖コントロールおよび合併症精査目的の入院の他、急性合併症による緊急入院の必要時にも対応できる準備を常に整えています。外来、入院を通して他の診療科と迅速かつ密接な連携によって全身の糖尿病 合併症対策を行い、更に「糖尿病と妊娠」脂質異常症に力を注いでいるのも当センターの特徴です。インスリンポンプ療法や持続血糖モニターなどの先進糖尿病治療も行っております。また、糖尿病診療に豊富な経験を持つ看護師ほか、糖尿病療養指導士がおり、糖尿病療養指導、栄養士による栄養指導、運動療法など、充分な時間をかけた教育やセルフケアに関する支援を行っております。
外来部門には5名の常勤医師と12名の非常勤医師が勤務していますが、その85%は糖尿病専門医であり、行き届いた診療体制を敷いております。
毎日の診療に加え、学会や研究会での発表にも積極的に取り組み、勉強会や症例検討会も毎週行って、最新の知見を常に取り入れるように努めています。さらに、若手医療者の教育も、当センターに課せられた重要な使命であります。
施設認定:
日本糖尿病学会認定教育施設
主な対象疾患・症状
糖尿病センターですので、糖尿病が主対象でありますが、甲状腺、下垂体、副腎疾患などのホルモンの病気をみる専門医もいます。
臨床活動実績(2021年1月~12月)
英文論文:2件
学会発表:4件
一般医師及び患者向け講演会:60件
糖尿病センターを初めて受診される方は、診察予約をインターネットで行えます。
QRコードの読取りはこちら
- 3日以内の予約及び日時の変更、キャンセル
- 甲状腺以外の内分泌(下垂体・副腎等)疾患
- インスリンポンプ治療を希望
当院の診察券をお持ちの方は、お手元に用意して予約をお取りください。
下記に該当する場合は、直接お電話にて承ります(TEL.046-234-6529)
常勤医師
平野 勉 (ひらの つとむ) センター長 | |
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大学 | 昭和大学大学院(1984年卒) |
資格 |
日本内科学会 指導医・評議員 日本糖尿病学会 糖尿病専門医・研修指導医・評議員 日本動脈硬化学会 専門医・評議員 日本肥満学会 評議員 日本病態栄養学会 評議員 日本臨床栄養学会 評議員 日本糖尿病学会 合併症学会 評議員 日本成人病(生活習慣病)学会 専門医・評議員 日本健康・栄養食品協会 学術専門委員 東京都医師会学術委員 |
平嶋 勇士 (ひらしま たけし) 部長代理 | |
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大学 | 北里大学(2006年卒) |
資格 |
日本内科学会 認定内科医 日本糖尿病学会 糖尿病専門医 |
鈴木 奈津子 (すずき なつこ) 医員 | |
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大学 | 東京女子医科大学大学院(1989年卒) |
資格 |
日本内科学会 認定内科医 日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医 |
青木 絵麻 (あおき えま) 医員 | |
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大学 | 島根大学(2008年卒) |
資格 |
日本内科学会 総合内科専門医 日本糖尿病学会 糖尿病専門医 |
大島 泰斗 (おおしま たいと) 医員 | |
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大学 | 東京医科大学(2009年卒) |
資格 |
日本内科学会 総合内科専門医・指導医 日本糖尿病協会 療養指導医 日本腎臓学会 腎臓専門医 日本透析医学会 透析専門医 |
- 菊地 歩美(外来)
- 佐々木 麻衣香(病棟)
- 甘粕 里美(病棟)
- 安藤 めぐみ(病棟)
- 清水 陽平
- 村上 英子
- 藁谷 里砂
- 林 萌美
看護師
管理栄養士
理学療法士
糖尿病療養指導(海老名メディカルプラザ・糖尿病センター外来)
糖尿病療養相談室では、看護師による糖尿病療養指導を行っています。インスリン注射や血糖測定方法の説明、日常生活での困ったことなどの相談・質問をお受けしています。担当看護師は行動医学的手法を用いてセルフケア行動に向けての支援や、療養に関する精神的なケアを行っています。
相談内容
- 尿糖・血糖自己測定
- インスリン自己注射
- 低血糖について
- 予防的フットケア(足浴、タコやウオノメの処置、爪切り、自宅での足の観察方法の説明)
- 日常生活の注意点
- 透析予防プログラム
- その他、生活に関するご相談
糖尿病栄養指導(海老名メディカルプラザ・糖尿病センター外来)
栄養科では「栄養指導」「ショーケースによる情報提供」「パンフレットスタンドによる情報提供」を行っています。
栄養指導
管理栄養士(日本糖尿病療養指導士を含む)が毎日栄養指導を行っています。
医師の指示のもと栄養指導を実施いたします。栄養指導をご希望の方は主治医にお申し出ください。
>>栄養指導の詳細はこちらをご覧ください。
ショーケースによる情報提供
3階エレベーター下り口に、食事に関する展示を行っています。食事療法に役立つ情報ですので、ぜひご覧ください。
パンフレットスタンドによる情報提供
各階エレベーター横にパンフレットスタンドを設置しています。
栄養に関する情報ですので、どうぞご利用ください。パンフレットはご自由にお持ち帰りください。
>>海老名総合病院栄養科の詳細はこちらをご覧ください。
糖尿病教室(海老名総合病院・糖尿病センター病棟)
対象は糖尿病入院患者さんです。糖尿病センター医師を始め、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士が担当し、糖尿病に関する教育を月曜日から金曜日の毎日行っています。糖尿病センター入院患者さんの他、患者さんのご家族、また糖尿病以外の疾患で他科に入院さている患者さんで糖尿病を合併している患者さんにもご参加いただいています。
内容
- 月:糖尿病とは―治療の意義と目的(担当:糖尿病センター医師)
- 火:糖尿病と合併症(担当:糖尿病センター医師)
- 水:日常生活について(担当:糖尿病センター病棟看護師)
- 木:糖尿病と食事療法(担当:管理栄養士)
- 金:糖尿病と薬物療法(担当:薬剤師)
糖尿病教育講演会
入院・外来患者さんを対象に毎月テーマを変えて、当センター専門医、糖尿病療養指導士、全身合併症については各科診療医、また、院外から講師を招いての講演会もあります。
参加費 : 無料
開催時間 : PM4:00〜5:00
講演日時・内容・場所は海老名けやきの会会報または、外来でのポスター・ちらし等にてお知らせしております。
※予約なしでどなたでもご参加いただけます。
お問合わせ
海老名メディカルプラザ 糖尿病センター
電話046-292-0222(代表)
けやきの会(患者会)
糖尿病に関する勉強会や患者さん同士、医療スタッフとのコミュニケーションを行うことにより、よりよい療養生活を送ることを目的に平成9年に発足した糖尿病患者会です。年に数回のイベントへの参加や日本糖尿病学会発行の『さかえ』の配布等を行っています。
お問い合わせ
海老名総合病院 海老名けやきの会事務局担当
電話 046-233-1311(代表)
☆詳細は、けやきの会「入会のお誘い」をご覧下さい。
外来患者さんのうちの大部分は糖尿病で、内分泌疾患としては甲状腺疾患が多数を占めています。入院患者さんでは疾患は糖尿病が最も多く、糖尿病教育、血糖コントロール、糖尿病合併症の評価と治療などを行っており、近隣の医療機関からの紹介も多く受け入れています。